休日、たまたまチャンネルをBSに変えたら、3.11東日本大震災によって福島の実家が被災した日本テレビディレクター武澤さんとお母さんのことをやっていました。
武澤さんは、「阪神大震災」「地下鉄サリン事件」「雲仙普賢岳噴火」などさまざまな災害や事件事故を最前線で取材して来られたようですが、実際に被災した母についてテレビマンとして、息子として追い続けたドキュメンタリー番組でした。
被災した実家で落ち込んでいるお母さんの様子を撮影していくのですが、がれきの中から菜の花のような黄色い花が咲いていた姿を見て、花の生命力に勇気づけられ、崩れた家はどうなるかわからないが、自分なりに使命感を持ち、毎日片付け、草むしりをしていくことでいつか父の位牌を置ける家に戻りたいという生きがいを持つようになって行きます。
ところが、守り続けなければと思っていた家が解体されるとなって再び落ち込んでしまい、それでも解体されたがれきの中から金婚式の賞状が見つかり、また父からのメッセージが届いたんだと思い、紆余曲折を経て確実にお母さんがたくましく生きていく姿、勇気を取り戻していく様子になんだか胸が熱くなりました。
番組の最後に、新しく建てる家の地鎮祭で言ったお母さんの言葉がまたすごかったです。
「生きてやろうじゃないの!」
当時79歳だった武澤ディレクターのお母さんの生きる決意と勇気が凝縮されているように感じました。